皆さんこんにちは、ラスクです。
なんと本日で毎日更新1週間達成です!
ドンドンぱふぱふ!
どうやら毎日見てくれている方もいるみたいで嬉しい限りです。
しかし、あと数日でネタも気力も尽きると思います。
それまでお付き合い頂けると幸いです。
本日は僕が考える強い定石の定義を語りたいと思います。
オセロにはたくさんの定石がありますが、その中には強いものと弱いものがあります。
せっかくなら強い定石を使いたいですよね?
今回の記事は皆さんの定石選択の参考になると思いますので、ぜひご活用ください。
スポンサーリンク
そもそも何を持って強いとするか
今回は分かりやすくするために
- 勝ちやすい
- 長く使える
このような定石を強いと定義して話を進めます。
強い定石の特徴
では、早速箇条書きで見てみましょう。
- 評価値がそこまで悪くない
- 自分の分岐が多く、相手の分岐が少ない
- 自分が打ちやすく、相手が難解である
- マイナー
- 序盤変化
一つずつ見ていきます。
評価値がそこまで悪くない
定石選択の際の大きな指標になるのが、ソフト(精度の高いbook)の評価値です。
変化させるのであれば理想は評価値-2で、最初は-4までに留めておくことを推奨します。
僕は-6以下は玄人向けだと思っています。
評価値が悪いと、
- 形が人間的に打ちづらい
- 相手の分岐が多い
- 一度対策されると使いづらい
などのデメリットがあります。
-2と聞くと制限されすぎているようにも感じますが、意外と十分多くの変化があります。
僕の変化はほぼ-2までで構成されています。
自分の分岐が多く、相手の分岐が少ない
定石進行の分岐の数も重要な要素です。
双方最善進行を覚える場合で考えてみましょう。
相手の分岐が多い定石と少ない定石では、当然少ない方が覚える難易度は低いですよね。
例えば酉フックがこれを満たす定石です。
下の棋譜は酉フックの有名な進行です。
なんとこの定石において、黒は虎大量を選択した7手目以降、53手目まで最善手が一つしかありません。
つまり、黒が変化しない限り、白はこの一つの進行さえ覚えておけば簡単に引き分けを並べることができます。
これは双方最善進行に限った話ではなく、-2変化の定石にも言えます。
-2変化では、相手に有力な+2の進行が複数ある定石は避けた方がいいです。
また、逆の立場で考えると、自分の分岐が多い定石は強い定石と言えます。
自分の分岐が多く、相手の分岐が少ないのが理想で、こういう定石は相手からは仕掛けづらく、自分から攻めていくことが出来ます。
加えて、これらの定石は複数の分岐を打つことで対策されづらくすることが出来ます。
一度対策されたら使えないようでは長く使っていくことが出来ません。
定石例
酉フック、FJT、裏こうもり、シャープコンポス、ヨーグルトプリン、沈没船
自分が打ちやすく、相手が難解である
純粋に人間的な打ちやすさも指標になります。
暗記するから打ちやすさは関係ないと思う方もいるかもしれません。
しかし暗記が切れた時、僕たちは自力で読むしかありません。
その時に自分が打ちづらい定石だとミスをしやすいのです。
また、相手が打ちづらい定石を選べば当然相手はミスをしやすくなるので勝ちやすくなります。
また、人間的な打ちやすさは分岐の数に直結しやすい傾向があります。
打ちづらいと感じる進行の先を並べると多数の分岐が出てくることが多いです。
また、自然な手の方が覚えやすい気もします。
定石例
風神、岩崎流、最強定石(うみがめ定石)、裏こうもり11手目f7
裏こうもり11手目f7↓
マイナー
どんなに強い定石でも、相手に暗記されていては強さを発揮出来ません。
相手に知られていないマイナーな定石はこちらの流れに持ち込みやすいので強いです。
しかし、強い定石は得てして有名です。
強くてマイナーな定石は数少ないということは心に留めておきましょう。
また、これは時代の流行に依存する傾向があります。
高橋晃大八段(あっくん)が当時マイナーであった虎大量9手目e2を使って好成績を上げたことから、今ではその進行はあっくん定石と呼ばれています。
定石例
あっくん定石(今は有名かも)、鹿、兜割り
序盤変化
早めの序盤で変化する定石は強いです。
なぜならば、効率がいいからです。
覚える量が減って、その定石を打てる機会も多いので、その定石を覚えるために割けるリソースが多くなります。
個人的に、序盤変化の定石は複数打てるようにしておくと情報戦の上でも役に立つと最近思っています。
定石例
並び取り、羊、龍、ベルグタイガー、蛇
スポンサーリンク
玄人向けの強い定石選択方法
続いて、玄人向けの定石の選び方に触れておこうと思います。
キーワードはマイナーです。
上級者同士の対局ではいかに相手の研究範囲外に持ち込むか、が重要になります。
多段変化
複数回に分けて変化することでオリジナリティを出す方法です。
-2で変化させて、数手後にさらに-2の手を打ち、合計-4の変化をする、という方法ですね。
研究にかかる手間に対して、披露できる機会が少ないのがデメリットです。
しかし、やっている人が少ないからこそ有力な方法だと思います。
僕は今のところ多段変化をほとんど持っていませんが、今後レパートリーを増やしていこうと思っています。
相手の変化に自分の変化を被せる
多段変化と似た方法として、相手の変化に自分の変化を被せる、という方法があります。
僕は「相手が変化してきたら全最善で対応する」というプレイスタイルなのでほぼ使いません。(コブラぐらいかな)
しかし、これも自分の研究に持ち込みやすく有力です。
これも手間の割に打つ機会が少ないのがデメリットです。
終盤変化
終盤になってから変化する方法です。
一度対策されたら終わりなので、ここぞという重要な場面で使いたいですね。
あえて難易度の高い定石を使う
- 相手の分岐が多い
- 評価値が悪い
- 自分が難解である
このような定石は避けた方がいいと先述しました。
しかし、これらの定石は皆が使いたがらないためマイナーであることが多いです。
以下のように考えてみましょう。
相手の分岐が多い→全部覚えれば良い
評価値が悪い→意外と有力な進行も隠れている
自分が難解→研究と気合いで乗り切る
このように、一見使いづらいように見えても魅力的な定石は埋もれています。
黒引き分け勝ちを狙う
生の大会は黒引き分けルールを採用していることがあります。
そこで、黒の双方最善進行を網羅しておくと役立ちます。
自分から変化しなくても勝てるからですね。
僕のプレイスタイルには合う考え方で、実際僕は虎大量の双方最善進行をこの理由で極めました。
逆に白で双方最善進行を覚える重要性は相対的に下がるということも心に留めておきましょう。
以上!
僕なりの定石選択方法を書いてみました。
これらの条件に複数当てはまる定石を選ぶのをオススメします。
より良い定石を探していきましょう。
結構長い記事を書いて、いい汗かきました。
最後まで読んでくださった皆さん、ありがとうございます。
では、またね。